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河南省の古城・洛陽で人気集める漢服を着て没入型体験

河南省の古城・洛陽市は今年、漢服ブームで人気を集め、夜に漢服を着てランプを持って歩くなど、漢服文化の没入型体験をしようと多くの観光客が押し寄せている。では、どのようにして多くの観光客をひきつけているのだろうか?洛陽歴史文化保護利用発展集団の張嫻副総経理に、その秘訣を聞いてみた。

今年の旧暦1月に洛陽の天街で行われた花火大会が開催されたのをきっかけに、ネット上で多くの若者が洛陽に注目するようになった。ではどのようにしてその人気を保ち続けてきたのだろうか?その突破口となったのが、1年に1度開催されている洛陽牡丹文化フェスティバルだったという。

張副総経理たちは、その大型イベントをアップグレードして、洛陽の古都の様子を復元することにした。そして、観光客に漢服を着てもらい、そのイベントを没入型体験してもらうことにした。しかし、最初のうちは観光客たちも漢服を着て参加することに及び腰だったという。そこで張副総経理たちは、「景勝地のスタッフたちにまず漢服姿になってもらい、観光客に洛陽の歴史などについて紹介してもらうようにしたところ、漢服を着て、イベントを没入型体験する観光客が少しずつ増えた。そして新たにリニューアルされた没入型イベントがネットで瞬く間に人気を集めるようになった」と振り返る。

今年の牡丹文化フェスティバルのオープンセレモニーには、さまざまな業界の洛陽出身者約5000人が漢服を着て参加した。これらの参加者は、公共バスや地下鉄に乗ったり、徒歩や自転車で、会場に向かい、「漢服カーニバル」のような雰囲気が街中に漂った。

そして、張副総経理や同僚がほっと胸をなでおろしていると、さらに大きな問題にぶち当たった。オンシーズンに、世界文化遺産に指定されている竜門石窟景勝地に観光客6万人が押し寄せ、隋唐洛陽城国家遺跡公園は最大収容人数に達した。観光客のほとんどは漢服を着るために来たものの、どこで衣装を着て、メイクアップをすればいいのか?それだけの人数に対処できるほどの漢服専門のメイクアップアーティストはいるのか?といった問題が次々と発生したのだ。

急増した観光客を受け入れるため、洛陽は飛行機の路線やフライトを増やしたり、高速列車を増発したり、観光用道路を建設したり、特色あるホテルやユースホステル、キャンプカー用のキャンプ場を設置したりした。また漢服体験やマーダーミステリーといった新文化・観光産業基準を制定し、市場の監督・管理を強化し、安全で安心できる消費環境を作り出した。

漢服関連の店が並ぶストリートを歩きながら、張副総経理は、「以前ここは自動車を修理する店ばかりが並び、ガソリンの匂いがプンプンしていた。今は化粧品のいい香りが漂っている」と感慨深く語る。

「漢服を着て洛陽」が人気を集め、張副総経理を含む洛陽の文化・観光関係者は、「隋唐洛陽城国風フェスティバル」や「漢服ファッション」をテーマにした「文化・観光産業博覧会」といった一連のイベントを次々と企画し、漢服の要素を文化・観光の業態に溶け込ませ、産業チェーンが伸びるよう取り組んだ。そして、「漢服+古城」の相乗効果が少しずつ見え始めている。(編集KN)

人民網日本語版」2023年12月15日